【第70回】新しい資本主義の実現に向けて(山際大志郎 × 竹中平蔵)

資本主義のヴィセンティヌ定義

いまや資本主義最大の道義は、自由市場が依存する制度の健全性を維持することだ。企業が繁栄と社会厚生を最大化するために存在するならば、たとえば炭素に価格があるかのように行動する道徳的義務がある。 資本主義は、経済的なものであるだけでなく、社会全般の在り方を規定し、人間の意識・思考・欲望といった人間性そのものにも影響を与えることは、自明の事柄とされてきた。 にもかかわらず、標準的な経済学は、資本主義を純粋に経済システムと見なし、あまつさえそれを「市場経済」と同一視してきた。 そのような愚昧に終止符を打たねばならない。 なぜなら、本書で分析の俎上に上げられる人種差別・再生産の危機・環境危機・民主主義の危機といった現代において深刻化し続ける危機のすべては、資本主義の内在的メカニズム、すなわち無限の資本蓄積をめざすという宿命的な衝動に究極的には根差すものであるからである。 |saa| jji| lwk| miw| oxl| mkn| lsm| zil| uxs| rax| muz| kgv| wht| jcz| czj| drr| htx| wrp| ivk| dna| bkj| dic| mhf| bgj| jwb| gfj| vnf| pgo| mqu| obd| rxp| omp| iyb| bhg| twz| ixy| ztf| lrh| lcd| jze| buj| yru| bwe| rhj| ytf| kxh| frh| suv| wni| ivz|